小包が運んできた冒険           ジェラルド・ダレル 著  小野 章 訳


2才半になる下の娘が、この本の表紙を見るたびに「こわいねぇ。こわいねぇ」といいながら、パラパラとページをめくって中を見せてくれ、と言いました。
もちろん、絵本であるどころか挿絵さえない本だったので、見てもチンプンカンプンだったでしょうが。



ペネロピーと従兄のサイモン、ピーターが海岸で偶然見つけた小包。
中から不思議な話し声が聞こえてきて・・・・・・話し声の主はオウムのパロットと蜘蛛のダルシベルでした。
そして『ミトロジア』の危機を訴え、助けを求めます。
『ミトロジア』は、ほろびゆく空想の動物たちのために、魔術師ヘンジスト・ハンニバル・ジャンケットベリー(皆からはヘン・ハン氏と呼ばれている)が作り出した国でした。
パロットは、その国で反乱を起こしたコッカトリスに急を襲われ、海へ投げ捨てられてしまったというのです。
3人の子供たちは、コッカトリスから『ミトロジア』を守ることを決意し、パロットたちと共に冒険の旅に出かけるのでした―。


作者ダレルは、訳者あとがきによると、かなりの動物好きで、好きが昂じて自分で動物園を作り、そこに世界中で滅び去ろうとしている珍しい動物たちを集めて無料で公開しているそうです。
そんな世界中をめぐって珍しい動物たちを採集した折々の物語が、何冊もの本になっているとのことですが、残念ながら私はまだどれも読んでいません。

「そばかすの少年」(ジーン・ポーター著)を読んだときにも感じたことだけれど、この作者にしても、研究者の目で描かれているからか、動物たちが生き生きと描かれていて、物語に深みを与え、読者を楽しませてくれます。
私は かえるのエルスレッドくんが、愛嬌があってお気に入りです(^^)

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