トラのバターのパンケーキ   ヘレン・バンナーマン 文  フレッド・マルチェリーノ 絵  せなあいこ 訳


「ババジくんのおはなし」と小さく表題に書かれているとおり、主人公はババジくん。
話の内容は、昔読んだ「ちびくろサンボ」とほぼ同じ。
主人公の男の子が、トラに食べられそうになって、お父さんとお母さんから贈られたステキな服や傘をあげるから食べないで・・・と機転を利かせて難を逃れる、というもの。
その後、トラが自分こそが一番すばらしい、とケンカになって、互いのしっぽをくわえて走り回った挙句に溶けてバターになってしまい、主人公とその両親がホットケーキにして食べてしまう・・・というお話です。

作者のヘレンは、30年間インドで暮らしていたそうで、娘たちのために書かれたこのお話も、もともと舞台はインドだったらしいです。
私が読んだ絵本(ボロボロになってはいますが、いまだ手元に残ってます。もちろんうちの子供たちも大好きなお話です)の印象から、てっきりアフリカの話だと思っていたので、正直ビックリしました。
「とびくろサンボ」の方は、差別用語であるとか有色人種への蔑視があるとか・・・・いわれて絶版になっていますが、私自身は(サンボという名前の由来はともかく)内容的には、とてもいい絵本だと思っています。
   関連リンクちびくろサンボは差別か
         ちびくろサンボのちいさいおうち


さて。
「トラのバターのパンケーキ」では、主人公の男の子は伝統的なインドの名前 <b>ババジ</b>  と名付けられ、トラやバター(インドではギイ)が登場します。
ババジくんが、トラを相手に活躍するのはかわっていません。
絵も、色彩がやわらかく、やさしい感じがして、私は好きです。
ババジくんの活躍と、両親の愛を感じるステキなお話、どうぞお子さんと一緒に楽しんでいただきたいと思います。

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