これは王国のかぎ  荻原規子 著


失恋して泣き疲れた‘あたし’が目覚めたら、そこはアラビアンナイトの世界だった。目の前にはターバンの青年が。
不思議な力を持つ魔神族(ジン)となっていたあたしは、彼とともに都へ向かい、王家の争いに巻き込まれた・・・・・

主人公ヒロミは、ターバンの青年ハールーンから 自分が壺の中から呼び出された魔神族(ジン)であることを聞かされて驚き戸惑う。
ヒロミはハールーンが名付けた魔神族の「ジャニ」として、一緒に冒険の旅に乗り出すことになった。

魔神族としては生まれたばかりのジャニは、まず魔神族の不思議な力を使うことに慣れることから始めなければならなかったが、旅を続けるうちに新しい力に目覚め、成長して行く。

物語の後半には、ハールーンとはぐれてさまよううちに出会った少年ラシードが、実はハールーンの弟であり、赤ん坊の時にさらわれた第3王子であることを知り、ラシードを助ける事にする。
そして王国を簒奪せんとたくらむ王妃や宰相ジャアフルと戦い、ハールーンとの再会をはたし、最後には自分が「王国のかぎ」であったことを知らされて、「外」の世界へと旅立つことを決意する。


この作品は、交響曲「シェエラザード」から想起された物語です。
女の子が 千夜一夜物語の中の世界に入り込んで冒険の旅をし、自分の心の葛藤を見つめ直していく心の成長物語です。
児童書として刊行されていますが、かつて少女だった(^^;)大人が読んでも十分楽しめる物語だと思います。


SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送