ローワンと黄金の谷の謎   エミリー・ロッダ 著  さくまゆみこ 訳 佐竹美穂 絵


ローワン・シリーズ第2弾。


     同じ過ちと、同じ誇りが、大切なよろいをしりぞける   ひそかな敵がやってきた ・・・・・・

時季はずれの「旅の人」の一行がリンの村にやってきた。
歓迎の夜、村人たちは次々に奇妙な眠りに倒れ、「旅の人」は姿を消した。
3百年前、手を取り合って侵略者たちと戦って以来、リンと友好関係にあった「旅の人」が、寝返り、裏切ったのだろうか?
眠り病の難を逃れたローワンとアランは、必死で彼らの後を追い、お互いが疑いの目で相手を見ていたことを知る。
そして、ローワンは 真の敵の正体をあばく為、伝説の黄金の谷を探すためアンリンの魔界へと足を踏み入れたのだった。

黄金の谷は本当に存在したのか。ひそかな敵とは?
眠りを覚まし、村人を助ける方法はあるのか。


前作「ローワンと魔法の地図」では、臆病なローワンが一躍リンの村の英雄となりました。
しかし、ローワンは自分が英雄ではないのを知っていました。相変わらず引っ込み思案で、怖がり屋で。
ただ、「山の教え」を学んだことで、勇気にはまた別の勇気があることに気付くことができました。
愛するものが助けを求めている時に、恐怖におびえながらもそれに立ち向かい、己のなすべきことを果たすことが勇気だと。

この巻では、リンの村旅の人の関係や過去の歴史や自然などが、明らかになりました。
ローワン自身も、精神的に成長しつつあるのがわかります。
リンと旅の人の血を両方受け継いでいるアランの苦悩。
変化を嫌い、自分達とは相容れないものを疎ましく思う村人の存在。
ローワンを取り巻く周囲の人たちの現実的な姿も、描かれています。
そんな中で悩みながらも成長していくローワンの姿がたくましく、ぜひ、子供たちに読んで欲しいと思える一冊でした。


  

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