ローワンと伝説の水晶   エミリー・ロッダ 著  さくまゆみこ 訳 佐竹美穂 絵


ローワン・シリーズ第3弾。

      水晶にかげりあり。選任役を招請する。


海辺の村マリスの民から急を告げる使者がやってきた。
絶対的な力を持つマリスの統率者水晶の司の命が尽きかけ、次の水晶の司を選ぶ時がきた。
その役目を負っているのが、リンの村の選任役だったのだ。
氏族を代表する候補者の中から水晶の司を、公平な立場で選び出すために昔から決められていたことだった。

先代の水晶の司が亡くなるなる前に、新しい司を選び、水晶の力を引き継がなければ、水晶の力は失われてしまう。
ローワンは、その選任役が代々ローワンの家系に受け継がれてきた役目であり、大きな危険を伴なうものだということを知る。
マリスでは氏族間が激しく対立していて、それぞれの氏族が互いに相手を出し抜くためには手段を選ばず、あらゆる陰謀をめぐらしていたのだ。
過去、実際に命を落とした選任役も多かったと聞かされて驚く。
それでも役目を果たすため、ローワンは 母ジラーとその婚約者ジョンと共に、マリスの村へ向かった。

到着後、ただちに選任の役目を果たさんとした母は、何者かに毒を飲まされ、死に至る眠りについてしまった。
後を引きついだローワンは、3人の候補者と共に解毒剤を探しに行き、疑心暗鬼になりながらも、彼らの中から適任者を選ぶために苦悩する。

解毒剤は手に入れられるのか。
侵略者セバックをしりぞけ、マリスやリンの村人達を守るために、正しい選択ができるのか。
残されたわずかな時間に、なんとしてもやり遂げなければならない。愛する者たちを守るため・・・・・・


舞台はリンの村から離れ、海辺のマリスへと移りました。
ここでまた、ローワンは成長困難を乗り越え、大きく成長していきます。
読んでいる方は、ローワンといっしょになってどきどきと物語に引き込まれていくでしょう。
一作目に続いてこの第3作目も、オーストラリアで最も優れた児童文学に与えられる児童図書賞の優秀賞(1作目は最優秀賞)を受けているそうです。
ジュブナイル・ファンタジーが花盛りですが、このシリーズは間違いなくどれを取ってもハズレなし、でしょう。オススメです。

  

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