歌う石           O.R.メリング 著  井辻朱美 訳 


ケイは、奇妙な夢や幻視を見る不思議な少女。
みなしごだった彼女は、あちこちに里子に出されたものの、誰も養女にしようとしなかったのは、この不思議な力のせいだと考えていた。

あるきっかけによって、自分のルーツに関する手がかりを得たケイは、アイルランドへと旅にでた。
山の中で見つけた巨石のアーチをくぐると、そこは紀元前のアイルランド世界だった。
ケイはそこで、記憶をなくしたアエーンという少女と出会い、助けを求めて仙境の賢者フィンタン・トゥアンに会いに行く。
ふたりは、助けてもらうかわりに、滅亡の危機を救うためトゥアハ・デ・ダナーン族のいにしえの4つの宝を探すことを約束する。

もともと不思議な力を持っていたケイだったが、古代アイルランド世界に来てからは、更に力が増して女魔術師となった。
探索の旅の途中、様々な人たちとの出会いの中で、互いに励ましあい助け合って、宝を手に入れてゆく。
ケイやアエーンの恋、民族の対立や海からの侵略者、アエーンの正体、いにしえの4つの宝がそろったとき何がおきるのか。
トゥアハ・デ・ダナーン族はどうして滅びることになったのか・・・


物語は、様々な登場人物や事件が、フィンタンの織りなすタペストリーのように鮮やかに織り込まれていきます。
アエーンの正体に付いては,途中でわかってしまいましたが、ケイのルーツの謎については意外な結果でした。
ケルトの神話や古代アイルランド(クーフーリンが活躍した頃よりもはるか昔の時代)が舞台のこの物語、ケルト好きなら不思議な魅力に引き込まれること間違いなし、でしょう。



  

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