魔女集会通り26番地        
                    ディアナ・ウィン・ジョーンズ 著  掛川恭子 訳 

この著者、実は「ハウルシリーズ」も書いていらっしゃったことに後で気がつきました。
こちらではディアナ、ハウルではダイアナと表記されていたので。
自分であきれてしまったんですが、カタカナで書くと全然別人になっちゃうと思いませんか?

この本はなんと絶版になっていると知ってまたビックリ。
残念だな〜と思っていたら、「魔女と暮らせば」という題で新訳が出てるそうです。
イラストが付いていたり、表現がやわらかくなっていたりするらしいですが、読んでないのでわかりません。
私としては、「魔女集会―」の方もそれほど古さを感じさせず、十分面白かったですが。



主人公は 「キャット」と呼ばれる男の子。
両親を船の事故でなくし、姉のグウェンダリンと共に「魔女集会通り」に住む認定魔女のシャープさんのお世話になっていました。
通りに名前がついているように、この世界には魔法使いが普通に存在しています。
魔女集会通りには、その名のとおり妖術使いやら降霊術師やら、占い師、予測師などがたくさん住んでいて、公認の職業にまでなっているのです。
そして姉のグウェンダリンも魔女でした。


じきに君の身に、大きな変化が訪れるだろう。それにしても、なんと言う軽率さだ――すでに4つを失い、のこるは5つだけではないか。
  もっと気をつけなくてはいけない。君は少なくとも、二方向からねらわれているのだから。わかっていたかね?
 


透視者のミス・ラーキンスが、キャットを無理やり占ったときに受けた警告にあったとおりになりました。
ある日、両親の遺品を整理していた時に、両親に宛てた「クレストマンシー」と自筆の署名入りの手紙を3通見つけたことから、キャットの生活は一変してしまったのです。
グウェンダリンと共に、クレストマンシー城に引き取られる事になったのでした。

そこにはクレストマンシーの奥さんとふたりの子供たちが住んでいましたが、グウェンダリンはそこでの生活とやり方に満足できず、魔法を使って次々に問題を引き起こします。
とうとう魔法を取り上げられてしまったグウェンダリンでしたが、何故か、身代わりを残して別の世界へと逃げ込んでしまったのです。
苦境にたたされたキャットと身代わりに連れて来られたジャネット。
半分くらいしか残っていないブックマッチの謎。
クレストマンシーは本当に大魔法使いなのか。
キャット自身に力はあるのか。

歴史の中で、「もしあの時こうなっていたら」という@f の世界が九つある。そしてそこには、それぞれちょっとづつ違った自分が生きている。
イギリスの歴史の@f の世界がところどころ顔を出すので、知っている人にはもう一段上の楽しみがあるかも。
でもそんなことは知らなくても、物語は楽しめますけどね。

キャットが今後、どんな風に成長していくのか、ぜひシリーズ続編を読んでみたくなりました。



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